【テナントサポート実録】蛇口から白い粒々が…?水道水トラブルの原因と解決までの記録

🔍 「シャワーやキッチンのフィルターに、白い粒々がどんどん溜まる」というケース

一戸建て(landed house)にお住まいのテナントさんから、水道水に関するご相談をいただきました。
「砂のような白い粒々が、シャワーやキッチンの蛇口から出てくる」というものです。

シャワーヘッドを外すとフィルターにたくさんの白い粒が

▶ 何が起きたのか

最初に違和感の報告があったのは2024年10月。シャワーヘッドのフィルターに白い粒がつまっているという報告を受けました。業者に確認したところ、

「水道水中のミネラル分が一時的に溜まったものかもしれない。そのまま少し水を流し続ければ粒が出なくなることが多い」

とのことで、テナントさんにはその旨伝えて、特にその後追加での報告がなかったのでそれで収まったものと思っておりました。

ところが2026年7月になり、テナントさんの奥様から

「シャワーもキッチンも、フィルターをつけると信じられない量の白い粒が溜まる。ザラザラした感触の水で、料理にも使っているので健康面が心配」

というご連絡があり、写真も送っていただきました。フィルターの中に白い粒がびっしり溜まっている状態で、これはもう「様子見」で済むレベルではないと判断しました。

▶ ステップ①:まずは水道水の監督庁(PUB)に問い合わせ

シンガポールでは水道水の供給・水質管理はPUB(Public Utilities Board、公益事業庁)の管轄です。まずは自己判断で配管業者を呼ぶ前に、そもそも供給元の水道水自体に問題がないかを確認する必要があると考え、PUBへ直接連絡(連絡先:24時間体制)しました。

やはり公共衛生に関するものなので対応が早く翌日には担当者が訪問し、蛇口の水を確認。冷水(PUBからの直接供給)と温水(屋内の給湯タンク経由)の両方をチェックしてもらいました。温水の方は個別住宅の給湯器からなので彼らの管轄ではありませんが、快く調べてみてくれました。

▶ ステップ②:原因は「公共水道」ではなく「屋内の給湯タンク」

PUBの検査の過程で、蛇口を温水側に切り替えた瞬間に白い粒が明らかに増えることが確認できました。これは、問題が公共の水道管そのものではなく、屋内側の設備-特に屋根の上に設置されている給湯タンクにある可能性を示すものでした。

屋根上に設置されたソーラーパネルとタンク

このお宅の給湯システムは、屋根の上のソーラー式温水タンクを使うタイプで、設置から10年以上経過。長年の使用でタンク内部にカルシウム分などの沈殿物(スケール)が蓄積し、それが温水と一緒に配管へ流れ出していたと考えられます。

▶ ステップ③:キッチン蛇口の詰まりが悪化、修理を前倒しで手配

PUBの正式な検査結果を待っている間にも、キッチンの蛇口の詰まりが悪化。フィルターを取り付けても接続部分から水が溢れて周辺に飛び散るほどの状態になり、こちらは水質とは別に「設備の不具合」として緊急対応が必要になりました。

まず一番先に思いついたのは、タンク内の洗浄でした。高圧の水でタンク内を洗浄する方法が良いのではと考え、タンクのメーカーに連絡しました。ところがメーカーのアドバイスでは、この戸建て住宅は3階建てで屋根の上の作業をするには足場の設置をしなければならず、またタンクも10年以上経過しているので洗浄ではなく新しいタンクの設置が必要とのことで、以下のような$11,000という高額の見積もりでした。

▶ 見積もり内訳(ソーラー給湯器を新品に交換する場合)
足場(Scaffolding):$2,000
クレーン(吊り上げ安全チーム含む):$1,800
新しいソーラー給湯器 300L:$7,000
既存ソーラー給湯器の撤去:$300

この業者からも「家主はそこまでお金をかけるとは思えない」ということで、通常の家で設置されるような電気式の給湯タンクを屋根裏に設置する方法が安上がりで簡単だとの説明がありました。

そこで家主側の配管業者に確認してもらったところ、「給湯タンクおよび配管一式を交換する必要がある」との判断となり、工事中は数日間、家全体の給水(特に温水)が使えなくなる可能性があるとの説明を受けました。そこまでかかるかと疑問でしたが、実際には家主側で調整した結果、配管の取り換えは不要で、既存の配管に接続するだけの半日仕事で済むという結論になりました。

▶ ステップ④:工事完了、その日のうちに全ての蛇口でお湯を確認

工事当日は、コスト面を考慮し、既存のソーラーパネル自体は撤去せず、ソーラー系統への配管だけを切り離して新しい貯湯式の温水器に接続するという方法が採られました。断水は午前11時頃から1時間程度で、その日の午後には作業が完了。

屋根裏に設置された給湯タンク

配管業者がテナントさん立ち会いのもと家中を回り、キッチンを含む全ての蛇口でお湯が問題なく出ることを確認して、工事終了となりました。

✅ 解決方法(まとめ)
今回のケースでは、公共の水道局(PUB)と屋内設備、双方を切り分けて確認したことが早期解決につながりました。特に「PUBで問題なし=家の中も安全」とは限らない点、また高額な見積もりが出た場合でも代替案がないか業者に確認する価値がある点は、他の物件でも参考になるかと思います。

 シンガポールの住宅不動産の賃貸、売買、そのほか商業・工業用不動産の賃貸売買も扱っていますので、お気軽に中矢までご相談ください。

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E-mail: t.nakaya.agent@gmail.com

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