シンガポール住宅賃貸の教科書

作成:中矢隆 シンガポール政府不動産エージェント登録番号(CEA Reisgtration No):R050841E
所属: PropNex Realty Pte Ltd   シンガポール不動産業者登録番号(CEA Licence No):L3008022J 

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入居中の問題

1 電気関連

1⁻1 停電

盗難アジアの国々では結構頻繁に停電が起きるようですが、シンガポールは例外で先進国に比べても停電の頻度は少ないようです。電力会社のSPグループの発表ではシンガポールの家庭当たりの停電の頻度は、1年で15秒ということです。香港は23.4分、ニューヨークが20.5分に比べても格段に少ないようです。また停電が起きても98%は2時間以内に復旧しているということです。停電に見舞われた場合は、諦めて早い復旧を待つしかないですね。ただ懐中電灯やろうそく等は常備しておきましょう。

1⁻2 ブレーカーが落ちる

シンガポールでは停電とは違い、ブレーカーは結構落ちることが多いです。日本のウェブサイトで見ると理由は2つあり、1)契約アンペアよりも使いすぎた場合、2)漏電ブレーカーが漏電したことで落ちてしまうという説明です。1)の場合には、いろんな電化製品を一度に使い過ぎの可能性がありますので、取り敢えず使っていたもののスイッチを切ってからブレーカーをあげてみましょう。私のブログで詳しく書いていますので、そちらを参考にしてください。そして必要最小限なものだけを使います。そして徐々に他のものもスイッチを入れて問題ないか試してみましょう。特にそれで問題無ければ、一時的な問題だったのかもしれません。電化製品が突然止まったり、電源が入らないという場合には取り敢えず、ブレーカーをチェックしてみてください。かなり前の話になりますが、独身のお客さんから週末朝に電話があり、洗濯機が突然動かなくなったとの連絡がありました。DBボックスをみてスイッチが落ちていないか確認してみてくださいとお願いしましたが、『落ちていない』とのこと。『困るのですぐに来て、確認してください』と言われたので、タクシーを飛ばして行きましたがやはりブレーカのスイッチが落ちていただけでした。スイッチをあげたら、問題なく動き出したというあっけない幕切れでした。

ブレーカーが落ちる個々の原因は色々ありますが、私が実際に経験したのは以下のようなものがありました。

  1. トースターのヒューズが不良であった。
  2. オーブンを点けると、ブレーカーが落ちる。私のブログで書いた記事を参考にしてください。
  3. 電気給湯のタンクから水漏れ。

こちらのサイトでは実際にブレーカが落ちた時にどう対処されたかを、詳細に説明されていますので参考になると思います。

2 照明関連

2-1 照明が点かない

前述の様にシンガポールでは停電は殆ど無いので、コンドの隣近所も停電という場合でない限り電気が点かないという場合は上記の分電盤を確認しましょう。

2-2 電球切れ

日本では電球が切れたら、同じ電球を買って来て取り替えればよいだけです。それはシンガポールでも一緒ですが、この電球というものが曲者です。色んなタイプがあることや、日本みたいにねじ式に回せば簡単に取り付けられるというものがあまりありません。また電球を取り出す前にカバーをどうやって外せばよいかわからないということもよくあります。これは業者が設置後、カバーと天井の間の隙間を埋めるべくコーキング材などを利用するため、素手で開けようとしても開けられないということがよくあります。慣れてくると、カッターナイフなどでコーキングを切り開いて開けるということが出来るようになります。LED等の電球等の取り換え方法等を私のブログにて説明しておりますのでご参考なれば幸いです。もし分からないことがあれば下記2-3に記載する照明店で聞くと色々教えてくれます。

2-3 照明を替えたい

し新しく賃貸する物件で照明を替えたいという方が時々おります。多くは今ついているシャンデリアのような照明を維持するのが大変そうというような理由です。勿論これを替えるには家主の許可が要りますので、通常はLOIを出す時の条件とする必要があります。家主が自分の負担で変えてくれれば一番良いのですが、テナント側が費用を負担してという場合もあります。その時には元々の照明をきちんと保管して、退去時には再設置の義務が生じる場合もあります。照明を替える場合の費用ですが、勿論新しく設置する照明の値段にもよりますが、安価なものですと$200以下のものもあります。Novena近くのBalestier Roadにたくさん照明屋さんがありますので、そこに行くと色々な照明が展示されています。好きなものを選べば、設置まで込みでやってもらえます。私が良く行く店は以下となります。

店名:Chan Huat Lighting (S) Pte Ltd(創發燈飾公司)

住所:391 Balestier Road  Singapore 329797.

電話:65 6255 1033

ウェブページ:https://www.chanhuat.com.sg/

3 電化製品関連

3-1 冷蔵庫

冷蔵庫の故障は、洗濯機や乾燥機に比べるとそう多くはありません。ただ冷えないとか電源が入らない等となった場合には、修理に即日来てくれるところは少ないので厄介です。私が今まで経験したケースでは以下のような問題がありました。

  1. 電源が入らないーこれは結局冷蔵庫ではなく、配線の方の問題ということでした。冷蔵庫の電源は冷蔵庫の後ろになっていたり、キャビネット内に配線されている場合などもありご自身で確認できない場合もあります。そういった場合は、業者に依頼しなければならないかと思います。
  2. 冷蔵庫も冷凍庫も冷えないー最近2件ありましたが、1件はメーカーの技術者がコンデンサーやコイル周りの埃を掃除して直ったとの報告、もう1件は修理代が$800以上かかるということで新品購入となりました。Youtubeで埃の除去をしている動画を見つけました。ただご自身でやるのは難しいかもしれません。https://www.youtube.com/watch?v=PYBn_En2sBEhttps://www.youtube.com/watch?v=lMJZq78mJGY
  3. 霜付きがひどいーイタリアのブランドの冷蔵庫で冷凍庫の霜付が激しくドアが閉まらない程。結局電源を切って霜取りというオーソドックスな方法で解決したが、このブランドの電気製品は評判が良くないようです。

日本のサイトで参考になるようなものは無いかと調べましたが、どれもただメーカーに連絡しろというのが多かったです。この電気店のサイトが一番親切な説明かと思います。https://www.e-kaden.co.jp/troubles/refrigerator/81/

3-2 洗濯機

洗濯機ですが、日本では縦型が主流なのに対しシンガポールではFront Loading(日本で言うドラム式)のタイプが多いです。「ドラム式」と「縦型」の相違点はドラム式はドラムを回転させ、洗濯物をドラム上から下へ落とすたたき洗いが中心なのに対し、縦型は洗濯槽に水を溜め、パルセーターの回転で水をかくはんし、その水流で洗濯物をもみ洗いします。洗浄方法の違いで大きく異なってくるのが、使用水量ということのようです。またドラム式で注意することは、Low Suds【ローサッズと発音】(泡が少ないという意味)の洗剤です。これは縦型に比べ水量が少ないことから、通常の洗剤ですと泡が出過ぎて、故障やカビの原因になるということです。今まで私のお客さんが経験した、洗濯機の故障では以下のようなものがありました。

  1. カビの発生ーシンガポールは湿度が高いことから、洗濯機にカビが生えやすいといえます。上述のLow Sudsの洗剤を使うことや、洗濯が終わったら扉を開けておくというようなことで予防できるようです。また発生してしまった場合はカビの除去方法をこちらのサイトで紹介しています。またメーカーのサービスセンターなどでやってくれる場合もあるようです。
  2. ドラムが回らないースイッチは入るがドラムそのものが動かなくなるという問題です。ドアがきちんと閉まっていないとか、洗濯機が傾いている等の原因はご自分で治すことが出来るかもしれません。ただモーターなど重要な部分が故障している場合には、費用も高くなるため買い替えをした方が良いようです。この辺は家主側へも費用が発生しますので、家主側と連携を取りつつ修理等のアレンジをする必要があります。こちらのサイトでこの問題について説明されています。
  3. ドアが壊れるーこれも何件かありました。一番重傷だったのは洗濯中にドラムの周りにあるゴムパッキン(英語でGasket:カスケット)が外れ、その勢いでドアも壊してしまったというケースでした。これらはメーカーのサービスセンターに修理してもらうしかありません。

洗濯機の故障については私のブログでも詳しく説明していますのでご興味があれば見てください。https://ameblo.jp/singafudosan/entry-12546550068.html

3-3 乾燥機

シンガポールでは乾燥機は未だ単体で洗濯機の上に取り付けている場合が多いです。また乾燥機にも色々種類があり、湿気を貯めるタンクがあるもの、後ろに太いパイプが付いていてそこから水分を含んだ空気を排気するもの、出た水分をパイプで流すもの等々ありますので動く無くなった場合、マニュアルをみて故障なのかどうかを見極める必要があります。

  1. タンクに水をためるタイプのものは、この水を毎回捨てないで放置しておくとタンクが一杯になって動かなくなってしまいます。これは水を捨てることで動くようになりますので簡単です。
  2. ドラムが回らないーこれもモーターとドラムを連動しているベルトが切れてしまうことから起きる場合が多いです。ただこれはご自身で修理するのは難しいのでメーカーに修理依頼が必要です。

こちらのサイトで乾燥機の故障を説明していますが、シンガポールではヨーロッパのメーカーの機器が多いため当てはまらない場合が多いかもしれません。備え付けのマニュアルを見てそれに沿って対処する必要があるかと思います。

3-4 オーブン

シンガポールのコンドでは、電子レンジよりオーブンがキャビネット内などに設置されていることが多いです。かなり大型のものですので、設置費用も高価なようです。故障してしまって修理費用が高く、またテナントが必要ないという場合には、日本のようなカウンタートップ設置のオーブン機能付き電子レンジで代用する場合も多いようです。

  1. オーブンを点けようとするとブレーカーが落ちる。-オーブンの問題は殆どこれになります。シンガポールはご存知の様に湿気が多いのですが、その湿気がElectric Heating Element【イレクトリック・ヒーティング・エレメンツ:通電発熱体と日本語ではいう様です】にたまりそれで漏電を起こすようです。それで修理はこの通電発熱体を取り替えることでほぼ解決するようです。

この問題は退去時に発見されることが多く、テナントさんが全く使用していないのに故障費用を支払うのはおかしいと揉めることが多々あります。その為、家主側のエージェントが入居時に必ず『使用しない場合でも最低月に一度は30分程スイッチを入れてください』と説明しています。私も同じように説明しますが、テナントさんも特にご主人のみが聞いている場合はすっかり忘れてしまっているケースが多いようです。

私のブログでもう少し詳しく説明しています。https://ameblo.jp/singafudosan/entry-12547316909.html

4 エアコン関連

4⁻1 エアコンの仕組みと機器の説明

シンガポールは赤道直下の国ですので、エアコンは年中通して必要となりますのであまり簡単に考えていると大きな費用を被ることになります。この辺の話は【家探しから入居まで】のページで、テナントの義務や業者の選定等について詳しく述べていますので参考にしてください。ここではエアコンでの問題を取り扱います。その前にエアコンて一体どんなからくりで部屋を冷やしているのかなという基本的な知識を付けておくのも良いと思います。こちらのダイキンのサイトで非常に分かりやすく説明されています。

  1. エアコンはどうやって部屋を涼しくするの?
  2. エアコンの中はどうなっているの?
  3. 冷房と除湿どう違う?

こちら別のサイトではもう少し詳しく説明されてます。上の説明が簡単すぎるという方向けです。

それでは次に実際に家の中にあるエアコンの機器や設備について説明します。

【壁掛け型室内機】標準的なコンドでは、日本でも普通使われている壁掛け型(以下写真)のエアコンです。

【ダクト型室内機】ただダイニングとリビングがかなり広めであったり、高級仕様のコンドでは真ん中の写真のようなダクト型のエアコンもよく見かけます。これは見かけや、吹き出し口が長く取れたりすることで大きな部屋を冷やすのには適しているようです。ただ清掃が難しいという難点があります。というのは機械部分が吹き出し口とは別のところにあり、そこに大きなアクセス穴が無ければ天井を切り開いて部品を取り出したりしなければならないからというようなことです。業の記録も退去時に家主側に提示する必要がありますので、きちんと保管する必要があります。

【室外機】高温となった冷媒を冷やす装置の室外機です。こちらはコンドでは、あまり目立たない浴室の外側などに設置されている場合が多いです。エアコン業者が清掃の時にチェックするので、場所はそれでわかると思います。

【排水パイプ】コンドでは壁の中に埋め込まれていることが多く、あまり目につきません。ただ室内機内で空気が冷やされたときにかなりの量の水が出るようです。壁のパイプを通って、浴室やキッチン等の排水菅へ流されているようです。時々トイレなどで何も水を出していないのに、水滴等の音がするのはこのエアコンからの排水かと思います。

4⁻2 エアコンの問題

ここではエアコンに関連して起きてくる問題について説明します。

  1. 室内機から水滴がポトポト落ちてくる。-通常エアコンの清掃は3か月毎となっていますが、この問題は大体定期清掃後2か月を過ぎて3か月に近くなると起きてくる問題です。エアコンの清掃は室内機の中の掃除で埃等を取り除くことと、排水パイプの中にたまった埃等を大きな掃除機で取り除くことです。そしてこの水漏れは多くの場合、排水パイプのごみが溜まって排水が十分できなくなって室外機から漏れてくるというのが大部分の理由です。
  2. 冷房が良く効かない、冷えない。-これもエアコンの問題でよく起きるものです。大体の場合は、室内機の長にゴミや埃が溜まって冷えなくなっているか、冷媒のガスが不足しているというものです。この2つの問題は、薬液洗浄とガス充填で大体解決するようです。この2つはテナントの義務や業者の選定等で費用も含めて説明しているので参考にしてください。ただガスが漏れてしまっている場合には、もっと大掛かりな修理が必要になるかと思います。
  3. 室内機のランプが点滅して止まってしまった。-多くの場合これは室外機が止ってしまったため起きるような問題のようです。大体はご自身では対応できないのでエアコン業者を呼ぶことになると思いますが、1つだけ応急措置として試してみると良い点があります。室外機が自分で行けるような場所にある場合、そのスイッチを切り30秒程度待ってから再度スイッチを入れてみることです。ただ室外機が危険な場所にある場合は決して危険を冒さないようにしてください。同じことを分電盤で行うこともできるようです。どの分電盤のスイッチが該当室外機につながっているかが分かれば、そのスイッチを同じように一旦切って再度スイッチを入れ直します。これで室外機が動き出したら、取り敢えずその場を凌いで業者に確認してもらうようにしましょう。

5 水道供給

5⁻1 水が出ない

水が出ないという場合は、コンドの大元の供給等が破裂などで供給停止となっているような場合でなければ自宅への供給の元栓が閉められていないか、あるいは各場所の止水栓が閉められていないかを確認しましょう。

  1. 各ユニットへの供給は、リフトロビー等自宅の外の廊下に水、電気、ガスなどの供給パイプとメーターが設置されているところがありますのでそこをチェックします。廊下にいくつかドアがあり、そのドアの上に”Water" "Electricity" "Gas"等の表示があり、そのドアを開けるとパイプやメータが並んでいます。通常メーターの所にユニット番号等が書いてありますので、そのメーターにつながっている配管が自宅への供給パイプということになります。そのパイプにバルブがついているところがありますので、それを回すとユニットへの供給が開閉されることになります。多くの場合はセキュリティー上このドアに鍵がかかって、開けられないと思います。その場合は、セキュリティーに言へば開けてもらえます。
  2. また水道が通っているところにはその場所場所で止水栓があり、それを開閉することによって水の供給を開けたり止めたりすることが出来ます。多くの場合は、水漏れなどが起きた時に対処するためについているものですが、修理業者が修理後に開栓するのを忘れた等の理由により水が出ないことが考えられますので、手っ取り早い確認方法はその止水栓が開いているかどうかを確認する方法です。
廊下の元栓
シンク下の止水栓
トイレ止水栓
バスタブ止水栓

5⁻2 水圧が低い

水圧が低いというのも日本人のテナントさんからよく指摘がある問題です。ただシンガポールはマレーシアから水を購入しているような状況から、日本の様にシャワーから水が勢いよく出るような感じではありません。ただいくつか試してみることはあります。勿論PUB(シンガポールの水道局)へ問い合わせてみても良いかもしれません。

  1. 元栓が完全に空いていないー上記の水が出ない問題で指摘したものですが、元栓や止水栓が半開きの状態であった場合、本来出るべき水量が出ないという理由が考えられます。
  2. シャワーヘッド等の交換ーもし一部のシャワーや蛇口の水の出が悪い場合はそこに問題があることが考えられます。水の中に含まれる沈殿物が溜まってシャワーヘッドの穴をふさいでしまったりという理由です。また蛇口にはエアレーター(Aerater)というものが入っており、水に空気を混ぜ合わせて水のしぶきを防いだり、水量を押さえて水圧を保てるような機能を持っているようです。これもメッシュのようなもので、ごみが溜まると同じように水の出が悪くなる原因と考えられます。
  3. 配管のさびや水漏れー配管の中に錆やごみが溜まって水の流れが悪くなることや、水漏れ等で水圧が下がることもあるようです。これらは業者等に頼まなければならない問題となります。

6 キッチン

6-1 蛇口から水が飛び散る

これも良くある問題です。蛇口をひねると水が飛び散ってひどいときは、服にまで跳ね返ってくるようなものまであります。これは上の『水圧が低い』で記載したエアレーター(Aerater)を掃除するか取り替えるかによって、修理できるものです。但しコンドの場合、ディベロッパーがデザイン性等に凝って海外の製品をわざわざ使う場合が多く、シンガポールで簡単に手に入る標準仕様のものが合わないということが大半のようです。まず蛇口の先についているエアレーターをねじ回しで取り外し、サイズなどを測ってオンラインショップで探してみるか、上記のようなハードウェアショップに持って行って、同じサイズのものが無いか聞いてみましょう。なければ修理業者(配管専門の業者【Plumber:プラマー】の方が良いと思います)に頼むしかないかと思います。但しなるべくお金を高く取りたいため、蛇口毎変えなければならないというような業者もいますので頼む前にきちんと聞いた方が良いかと思います。

蛇口の水が飛び散っている

上の赤い丸の部分にエアれーたが入っています。右の写真がエアレートとゴムのパッキングとネジ。

6-2 排水が悪い

これも良くある問題です。入居後すぐに分かれば、家主の保証期間の修理としてやってもらうように要請してみてください。退去時に行うハウスクリーニングではキッチンのシンクや浴室の排水溝のグリル等の汚れはきれいに掃除してくれますが、排水のつまりまでは掃除してくれません。家主保証期間の1か月を過ぎた後は、ご自身で掃除するか業者にやってもらうかしかないですね。ご自身で行う方法としては以下のようなものがあるかとおもいます。

  1. 重曹や酢ーまず沸かしたお湯を排水管に流し、カップ1/2の重曹(英語でBaking Sodaベーキングソーダと言い、パンやケーキ食材で探してください)を流し入れ5分待つ。その後スカップ、お湯1カップを流し込み10分待つ。その後またお湯を流し、汚れを排水する。
  2. パイプ洗浄剤ー市販の洗浄剤を使って洗浄する方法です。簡単ですが、あまり頻繁に使うとパイプを損傷し、水漏れなどの原因になるようですので使い過ぎは注意です。
  3. ラバーカップ―日本でラバーカップとか吸引カップなどと呼ばれる、棒の先に語句のカップがついているもの(英語ではPlunger【プランジャーと発音】という)を排水溝部分にしっかり当て、吸引力でつまりを解消するものです。特にトイレのつまりによく使われると思います。
  4. 手を使ってー特に浴室などの床にある排水溝などは手でごみを取り出すのが手っ取り早いかもしれません。

また排水の問題の多くは、流してはいけないものを流すことで配管が詰まるということはお分かりになると思います。こちらのサイトで詳しく説明されていますが、結構意外なものもあるかもしれませんので確認しておくことをお薦めします。

  1. 油ーすぐには詰まりませんが、油の粘着力配管に付着しごみを吸着するようです。
  2. コーヒーの粉と小麦粉ーコーヒーの粉には油脂が豊富に含まれ、小麦粉は水に混ざると強い接着力を発揮します。

7 浴室

7-1 シャワーヘッドやホースから水が漏れる

シャワーヘッドやホースから水が漏れてくることは、結構あるようです。入居から1か月間以内でしたら、家主の保証期間ということで家主の負担で修理してもらえると思います。ただそれを過ぎた場合、業者を呼んで修理してもらうと$100位かかってしまうかもしれません。手っ取り早く、安価にということであればご自身でDIYショップやHDB近隣にあるハードウェアショップで購入してご自身で取り替えることもできます。サイズが合うかどうか不安であれば今のヘッドやホースを持参すると良いでしょう。以下はHDBの近くにあるモール内のハードウェアショップで見たものですが、ホースだけのもの、シャワーヘッドだけ、ホース付きのシャワーヘッド、スライドバー付きのものもあります。

7⁻2 シンクのストッパーが壊れた

シンクのストッパーは壊れたままでも、シンクに水をためる必要が無ければそのまま使っている場合が多いかと思います。ただ退去時にそのままの状態で引き渡しをすれば、修理費用を請求されますので、ご自身で購入して修理するか業者に修理してもらうかになります。シンガポールでよく見るのは、以下2つのタイプです。

  1. レバー型ー蛇口の後ろにレバーがあり、それを持ち上げたり、押し下げたりして開閉させるタイプ。
  2. ポップアップ型ー排水の所に開閉のメカニズムが入っているタイプで、蓋そのものを押すことで開閉できるタイプ。こちらの方が自分で取り付けが簡単にできるかタイプが多いかと思います。取り外してハードウエアショップへ行ってみましょう。

レバー型蛇口後ろ

レバー型シンク下

ポップアップ型(開)

ポップアップ型(閉)

8 トイレ

8⁻1 トイレの水量が少ない

トイレの水量が少ない、タンクに水がたまらない、たまるのが遅くなったというのは以下の要因が考えられるようです。こちらの日本のサイトを参考にさせていただきました。図解していますので、直接こちらの方を見ていただいた方が分かるかと思います。ただ他のキッチンや他の浴室の水も出ない場合等は別の理由が考えられますが。

  1. 止水栓の開け忘れータンクにつながるパイプに水の供給を開閉するバルブがあり、それが閉まっていたり、半開き状態だと水が出なかったり、水量が少なります。つまりタンクに水がたまらなかったり、たまるのに時間がかかることになります。
  2. タンク内浮玉の位置ータンクのタンクのフタを開けると、中には球状の浮玉が入っています。この浮玉が上下することで、水が流れたり止まったりします。この浮き球が給水管や壁など他のものにひっかかって、浮玉が上がった状態のままだと水がたまらなくなったり、たまるのが遅くなります。また浮き球とつながっているアームの角度がありすぎて、水位が低い状態のままということもありました。
  3. フィルターの目詰まりボールタップのフィルターの目詰まりが原因の可能性があります。フィルターで砂やサビがタンク内に入り込むのを防いでいるのですが、ごみがたまりすぎると、水の流れがわるくなり、タンクに水がたまるのが遅くなるということです。この辺になると専門の業者に依頼したがよろしいかと思います。
  4. ダイヤフラムの劣化ダイヤフラムはボールタップの中に取り付けられている部品で、給水管の水圧をコントロールしています。パッキン部分が劣化すると、タンクに吸水されなくなるトラブルの原因になります。逆に水がたまってとまらなくなるトラブルの原因になることもあります。こちらも専門の業者に依頼したほうがよろしいかと思います。

尚、シンガポールのコンドではタンクが無いというトイレが多いと思います。実はタンクはトイレの後ろの壁内に隠れているためです。これは意外に簡単に開けてアクセスすることが出来ます。以下7⁻3の項を参考にしてみてください。

8⁻2 トイレの排水の問題

トイレの排水の問題についてはつまりの問題がほとんどかと思います。良くお分かりだと思いますが、異物を流したりは勿論ダメですが、水に溶けると言われるトイレっとペーパーも大量に流せばつまりの原因となります。その他にも流れるから問題なさそうだなと思えるものもダメなものがるようです。キッチンの排水の問題の所でも参考にあげたサイトで詳しく説明されています。特にトイレではおむつや生理用品はお分かりのことと思いますが、以下のものがあげられています。

  1. ペットの排泄物ーペットの排泄物は、人間のものと異なる性質をもっています。イヌやネコの場合、水に溶けにくい傾向があり多量に混ざる毛は排水管に絡まることが少なくありません。同じ排泄物でも、簡単に処分できると思ってトイレに流せばトラブルを引き起こします。
  2. ティッシュペーパーーティッシュペーパーは性質がトイレットペーパーに似ているため、トイレに流しても問題ないと思われているかもしれません。実際には長い繊維が編み込まれ、なかなか水に溶けない構造になっています。よく排水管をつまらせる原因になるため、トイレに流さず、適切なかたちで処分することが大切です。

詰まった時の対処法としてはキッチンの項目6-2で説明しました、ラバーカップを使うのが簡単かと思います。またラバーカップが無い場合、これは前に住んでいたアパートのメンテのおじさんから教えてもらいましが、バケツ1杯分の水を流し入れその水圧で詰まっているものを流してしまうという方法です。

またトイレにたまっている『封水』の水位が下がっているということも、私の自宅でも経験した問題です。これはこちらのサイトで詳しく説明されています。以下の2つはご自身でで解決できると思います。それ以外は専門の業者に依頼したほうが良さそうです。また費用が嵩むような場合もあるので、修理を行う前に家主側へも報告しておきましょう。

  1. トイレットペーパーなどが詰まっているー詰まっているペーパーが原因で毛細管現象というのが起こるそうです。これが起こると、トイレの水を流していなくても水が排水管のほうへ引き寄せられてしまうという現象です。
  2. 封水の蒸発―長い間使わずにいると封水の水が蒸発して水位が下がる。

8⁻3 タンクや配管から水漏れ

タンクや配管からの水漏れについては、基本的に専門の業者に依頼したほうが良いでしょう。ただ夜中にそれが起きた場合等では、応急措置として給水を止める必要が出てきます。上記7⁻1で述べましたように、シンガポールのコンドではタンクが無いというトイレが多いと思います。実はないのではなく、タンクはトイレの後ろの壁内に隠れているためです。これは意外に簡単に開けてアクセスすることが出来ます。

赤線が入っているところが開けられます。カッター等でシリコンなどに切り込みを入れると意外に簡単に開けることが出来ます。

左の写真のカバーを開けると中にタンクがあり、パイプから水が噴き出しているのが見えます。これが水漏れの原因でした。

真ん中の写真のタンクの右横に壁から給水パイプがタンクにつながっており、そこに止水栓がありました。これをひねることで水を止めることが出来ます。

9 給湯タンク

9⁻1 給湯タンクからの水漏れ

給湯タンクの水漏れは、大体15年以上たったコンドで起きているようです。これはタンクの中に錆が出来たりして穴が空き、そこから水が漏れてくるということです。給湯タンクは大体浴室の天井に設置されていますので、浴室を使用中でしたら天井から水がかなりの量で流れ落ちてきますのでタンクに穴が開いたと推測できます。浴室を使っていない場合は、浴室の天井の照明に水が流れ込みショートをおこしてブレーカーが落ちて気づく場合もあります。以下の対処の仕方を簡単に説明します。

  1. 水を止める―夜中に起きた場合には、どうしようもありませんのでまず水を止めることが先決です。浴室の水漏れの所でも説明しましたが、給水タンクにも止水栓があります。天井にアクセスがありますので、脚立を使ってそこを開けてタンクの周りにバルブが見つかると思いますのでそれをひねって閉めてみてください。それでも止まらなかったり、あるいは止水栓が分からない場合は、廊下にあるユニットへの給水パイプの元栓を閉めます。ドアに鍵がかかっている場合は、セキュリティーに駆け込んで止めてもらいます。
  2. 家主側へ連絡ー給湯タンクに穴が開いた場合は、タンクの取り換えが必要で$500~1,000位はかかると思いますので少額修理では対応できません。また善良な家主は全額負担してくれたりしますので、まず家主側に連絡します。
  3. 業者の選定ー家主が全てやってくれれば良いですが、対応が遅い場合等はご自身もしくはテナント側のエージェントに依頼して見積もりを取る必要があります。給湯タンクにメーカーやモデル番号が書いていますのでそれを見て、そのメーカーから見積もりを取ってみましょう。また他にも業者を知っていれば2-3社から見積もりを取ると良いでしょう。浴室がいくつかある場合は、他の浴室を使うなどできると思いますが、1つしかない場合は早急に設置が必要かと思います。業者への見積もりはの際にはいつ設置できるかも確認しましょう
  4. 設置・復旧作業ー既存のタンクを取り出して、新しいタンクを取り付けることになります。作業のしやすさ等にもよりますが2-3時間位かかると思います。またアクセス穴が小さい場合には、天井に穴を開けて作業をする必要があるかもしれません。この場合は穴を埋め戻す作業も必要になります。ただ天井裏が水浸しになっている場合、直ぐには出来ず後日天井の復旧作業をしなければならないことが多くなります。

尚私のブログで給湯タンクからの水漏れについて詳しく記載してますので、参考にしてください。

照明の周りから水が流れ落ちている。

オレンジ色の丸の所にあるのが開いた穴です。

タンクにこういうラベルがあり、ここにモデル番号や容量が書いてます。

通常のアクセスの他にもう一つ天井に穴をあけ、2人がかりでタンクの取り出しをしているところ。

9⁻2 給湯タンクのスイッチを入れるとブレーカーが落ちる

給湯タンクのスイッチを入れるとブレーカーが落ちるという問題が、退去されるテナントの方から報告されたことがあります。かなり経験のある専門業者からはパーツが古くなってそこから少量の水漏れがショートを起こしているという診断でパーツを替えるだけで、修理できるとのことでメーカーにパーツだけ取り替えてもらいました。発熱体(Heating Elements:ヒーティング・エレメント)$60とサーモスタット(Thermostat)$20の部品代と、交通費$40、作業代$90の合計$210で済みました。最初にメーカーに聞いたときはタンクの全取替ということでタンク$364、作業費$350の$714と天井を開けた場合には修復費$150もかかるということでしたので、かなり節約できたようです。

私のブログで写真等で詳しく説明しています。

10 ガス給湯器の問題

10⁻1 お湯が時々水になる

シャワーを浴びている時お湯の温度が一定せず、温かくなったり冷たくなったりするという問題です。メーカーのサービスセンターにみてもらった所、カリブレーター【Calibratorヒーターの温度を調整するもの】が機能していない問題でした。設定温度を45度としていてもそこでヒーターが停止されず、そのまま温度が上昇し続け安全装置が働いて燃焼がが完全に止まってしまうということの繰り返しで起きていたようです。このカリブレーターを交換で$107の費用で解決しました。

10⁻2 お湯にすると水圧が下がる

お湯にすると水圧が極端に下がるという問題です。入居当初からシャワーのお湯の出が悪いとお客さんに言われて、普通の修理業者に見てもらいましたが日本に比べるとシンガポールの水は出が悪いので、こんな程度だろうという話で私もそういうことだろうと思っておりました。ただそれから数カ月が経ち、ほとんどお湯が出ないという報告があり、メーカーのサービスセンターの技術者が見に来たところ、ウォーター・フロー・センサー【Water Flow Sensor給水量を調整するセンサー】が壊れているということでした。

11 天井・壁

11-1 水漏れ・浸み

天井や壁から、水がしみ出てきたりすることがあります。浴室の天井から大量の水が流れ落ちてくる場合は、ほとんど給湯タンクからの水漏れということは上の9項にて説明しました。それ以外にも天井や壁から少量の水漏れが起きたり、シミが出来たりということがあります。これらについては以下のような原因が考えられます。

  1. 壁や天井の中の配管から水漏れが起きている。
  2. 上の階や隣の家の配管や排水管などから水漏れがあり、それが浸み出してくる。
  3. 窓や屋上の防水等が機能せず、水が浸み出てくる。

自宅内でしたらチェックや修理はご自身の都合で出来ますが、隣近所のユニットで起こっている場合は結構大変です。マネジメントオフィスに連絡して、可能性のある家に連絡してもらい同時にチェックすするなどのアレンジが必要になるかと思います。私の方で遭遇したケースをこちらのブログにて説明していますので、参考にしてください。

11-2 ヒビ

壁などにヒビが入っているのはよく見かけるものです。良く見られるのは髪の毛のような細いヒビで、Hairline crack【ヘアライン・クラック】と呼ばれています。この程度ですと、こちらではほとんど問題にされません。大きめのひびについても、時々見かけますがこちらもあまり気にされないのが実情です。ただあまり気になるようであれば、家主には連絡しておきましょう。後で問題が起きた時に責任を問われないように。基本的に壁等構造の問題は、家主の責任範囲ですがテナントには何か問題があるときには通知義務があります。またマネジメントオフィスに連絡してみてもらうのが良いでしょう。

ヘアラインクラック
こちらは結構大きなクラック

11-3 カビ

カビは湿気の多いシンガポールでは気を付けなければなりません。エージェントは誰も住んでいない家を見ることも多いですので、びっくりするほどカビが出ている家を目にすることがあります。日があまり当らない部屋や日当たりは悪いくないけれども海から近いところに多い気がします。でも一番の問題は、長いこと窓も開けずに放置されていたというのが理由だと思います。

私の担当してマリーナベイのコンドのお客さんで、冷房をいつもつけていた方がいたのですが壁や天井にカビが発生しました。冷房をつけていると空気が乾燥してカビは発生しにくいような気がします。ただ色々聞いたところでは、やはり1日に1回は最低1時間位は窓を開けて換気をした方が良いそうです。というのはカビが発生すると胞子が空気中に漂っているため、これを取り除くには風で室内から出す必要があるからのようです。このお宅では結構カビが広がってしまったため、塗装をせざるを得ませんでした。3ベッドルームのユニットで、全体の2/3程の壁や天井を塗装し$1,200程の費用がかかりました。まだ被害がそれ程大きくない時には、ご自身で対策することも可能かと思います。以下それらを説明しているサイトのリンクをリストアップしました。

https://enechange.jp/articles/saving-moldremoval

https://curama.jp/magazine/384/

https://kabitoriya.com/know-how/topic/topic04.html

黒っぽい部分がカビ
塗装中の状況(白いところが塗装した所)

11-4 汚れやキズ

壁や天井の汚れやキズですが、退去時に依頼するような清掃業者はやってくれません。というのは下手に拭いたりすると余計汚れが目立ったりするからです。

  1. ものが擦れてできた小さな汚れー消しゴムを使えば結構簡単に落ちることがあります。
  2. 汚れが広範囲の場合ーDIYで洗剤やメラミンスポンジを使って汚れを落とす方法が紹介しているサイトはあります。ただ壁のペンキの種類等によってはペンキが剥げ落ちたりする可能性があります。またメラミンは有毒という情報もあります。
  3. 子供の落書きなどーこれは塗装するしかないですね。住戸の壁を全面塗装するのでは無く、1⁻2壁位なら数百ドル位の費用で出来るかもしれません。業者に相談するのが良いかと思います。ただ家主によっては部分塗り(touch up paint: タッチアップペイント)はまだらになるのでダメと言われることもあります。特に入居前に塗り直してもらった場合などは、そういう要求をされることが多いです。汚れがひどくなければある程度汚れがついている方が退去時に揉めないという利点があります。
  4. 絵画等の釘穴―これはPutty 【パッティー】とかFiller【フィラー】というものが便利です。へらが一緒についていますので少量を取って、穴埋めをします。例えばこちらのLazada売られています。こちらのYoutube動画で実際にやっているところが見られます。

12 床

12-1 大理石

シンガポールのコンドではリビング等の床に大理石を使っている場合が多いです。またキッチンのカウンターや浴室にも使われていることがあります。それを変えてもらうわけにも行きませんので、以下のことを守ってください。

  1. 清掃は水拭きで良いです。指定された専用の洗剤なら別ですが普通の床洗剤などは使わないでください。
  2. ワインコーヒー、フルーツジュース等をこぼした場合はすぐに水拭きで取り除いてください。大理石はアルカリ性にも酸性の物にも弱いということです。
  3. 釘やネジなどの錆びやすい金属も大理石の床に放置しておくのは禁物です。
  4. 特に浴室などでは石鹸やシャンプーのボトルなどを直に置かないでください。白いシミが出来てしまいます。

もしシミなどが付いてしまった場合、研磨をしてきれいにしなければなりません。部分研磨では許されませんので、全面研磨となってしまい床面の大きさにもよりますが最低$1,000位かかるかと思います。ただ大理石の床は5~6年もすると光沢を失ってきます。そういう状態で入居した場合はその状態を写真などに記録しておき、シミができた場合には全額負担ではなく幾らか家主にも負担してもらう等の交渉の余地があるかもしれません。以下のサイトで色々詳しい説明がありますが、ご自身の責任でご参考ください。

  • 業者の日本語のサイトでは大理石の手入れについてかなり詳しい説明をしています。
  • シンガポール在住の日本人の方のブログで見つけた記事です。
  • 英語のサイトですが、シミ取りのかなり詳しい説明がなされています。
浴室にできた石鹸による白いシミ
リビングフロアーのワインによるシミ

12-2 パーケットフローリング

シンガポールの寝室の床は大体、このパーケットフローリング(Parguet Flooring)です。日本人の感覚からすると大理石等石の床は冷たい感じがして、木の床だとほっとしますよね。ただこちらの方はキズが付きやすいです。例えば家具を引きずったら傷がついたとか、スーツケースなどでも傷がつくことがあるので注意が必要です。家具の足の部分に保護用のパッド等はDIYショップやLazadaなどオンラインショップでも購入できます。もう一つは水です。ずっと濡れていれば勿論ですが、浴室からだた所等お子さんが濡れたまま歩き回ったりしたのをそのままにしておくと上の塗装が剥げてきます。濡れたらすぐに乾いたモップやタオルなどでふき取ることが必要です。

家具などによるキズ
水で塗装が剥げた
雨水で腐った

13 建付け家具

13⁻1 建付け家具

コンドではキッチンのキャビネットや寝室のクローゼット等が主な建付け家具かと思います。ただ日本の品質と比べますと残念ながらあまり良いとは言えないと思います。良くあるのが、以下のようなものです。

  1. クローゼットー引き戸(Sliding door:スライディング・ドア」が開かないとか途中で止まってしまうという問題です。単純に戸車がレールから外れてしまったという場合もありますが、この場合でも扉が重い場合が多くご自身で修理するのは難しいかもしれません。
  2. 抽斗ークローゼットやキッチンのキャビネットには引出しがありますが、これも良く外れたり、動かなくなることがあります。この位ですと、ご自身で何とかすることが出来るかと思います。こちらの日本のサイトでいくつか説明されてます。
  3. キッチンキャビネット扉ーキッチンのキャビネット等の扉は時間が経つとずれてきて、扉がきちんと閉まらないとか、ずり落ちてくる等ということがあります。こちらの日本のYoutudeで説明されています。
  4. キッチンキャビネットガススプリングー高い棚のドアに使われているものですが、これも時間が経つと上で止まらなくなります。もしご自身で部品を見つけられれば簡単に取り替えられるようです。こちらの英語のYoutubeで取り替え方法が見られます。こちらのオンラインショップで1つ見つかりましたが、サイズが合うかなど調べなければならないと思います。

14 カーテン・ブラインド

14⁻1 レースのカーテン

い昼用のレースのカーテンですが、日本人的感覚ですと当然あるはずのものですがこちらではないこともあります。高層のコンドで周りの建物に隣接していない場合は、あまりみられることも無いのでそれ程気にならないかもしれませんが。カーテンの有無は契約前に確認しておかなければなりません。こちらではDay Curtain(デイ・カーテン:つまり昼用のカーテンということ)といいますが、今まで見てきた所では何かをひっかけてほつれや穴を開けてしまったというものです。こちらの家主が提供するものはかなり安物の場合が多いようですので、弁償で取り替えても$100⁻200と言う場合が多いようです。これはキズをつけないように注意するしかないでしょう。い以下の写真は最初の2つは退去時、最後は入居時に見つかったものです。最初のは殆ど気付かない程度のものですが、あら捜しの様に探すエージェントが見つけたものです。

14⁻2 夜用カーテン

夜用のカーテンですが、日本人的感覚ですと当然あるはずのものですがリビングルームではないこともあります。高層のコンドで周りの建物に隣接していない場合は、あまりみられることも無いのでそれ程気にならないかもしれませんが。カーテンの有無は契約前に確認しておかなければなりません。こちらではNight Curtain(ナイト・カーテン:つまり夜用のカーテンということ)といいます。また遮光カーテンはBlackout Curtain(ブラックアウト・カーテン)といいます。ナイトカーテンの方は、入居中に問題あることはあまりありません。むしろ入居する時によく注意しておかないと、退去時に問題となることがあります。特に遮光カーテンは、部屋側から見ているだけではキズ等に気づかないことがありますので、太陽が当たる裏側をきちんとチェックしましょう。

生地が薄くなって透けて見える

洗濯で剥げた修理痕

熱でコーティングがくっついた

14⁻3 ブラインド

シンガポールのコンドでは、カーテンの代わりにブラインドをつけているところも良くあります。ブラインドは隙間があるので、寝室などでは明るいと眠れないという方には不向きのようです。また結構古いブラインドをだましだまし使っている家主も結構います。

  1. Venetian Blindー下の左写真のものがベネチアン・ブラインドです。素材は金属や木製もあります。よくある問題ははねの昇降と角度を変える紐が絡んだり、アルミ製のものは羽根が曲がってしまったりということがあります。はねが曲がった場合は、はねを全部上に押し上げたままにしてしばらくおけば良いのではと思います。また羽根には埃が良く溜まりますので時々拭き掃除が必要です。下の写真では羽根の角度を変えるプラスチックのスティックのネジ部分が折れてしまいました。
  2. Roller Blind-下の真ん中の写真がローラー・ブラインド(日本ではロール・スクリーン)です。ビニール製のものだと良く浴室に設置されています。このタイプは巻き上げる歯車が動かなくなったり、傾きが点いてきちんと巻き取れなくなるようなことがあります。
  3. Roman Blindー下の右の写真がローマン・ブラインドです。よく見かけるのはかなり厚手の布性のものです。遮光性は良いのでしょうが、結構埃が付きそうです。写真のものはマジックテープ(英語ではVelcro:ベルクロというようです)で取り付けてあったようで、テープの機能が低下してずり落ちてきてしまったようです。

ベネチアン・ブラインド

ローラー・ブラインド

ローマン・ブラインド

15 窓

15 窓の問題

古いコンドは別ですが、ここ15年位に建てられたコンドはバルコニーがついているのがほとんどです。そして大きなスライド式の窓がついています。特に頑丈な窓はかなり重く開け閉めが大変なことがあります。よく起きる問題としては以下2つでしょうか。

  1. バルコニー窓の鍵ー大きく重い窓の所為でしょうか、ロックが壊れることがよくあります。部品が外れてしまったり、フック部分が変形してしまってロックが掛からない等が理由です。また最初から壊れていることもありますので、入居時にはきちんと確認しましょう。そして特にセキュリティー上の懸念が無ければ、記録として残しておき無理に家主に修理させない方が良いかもしれません。また壊れてしまった場合には退去時に修理を求められます。
  2. 窓の開閉用ハンドルー窓を押して開けるタイプの窓に良く起こります。ハンドルの使用頻度でぐらぐら緩んでくるというものです。こちらも入居時に問題無いか調べておく必要があります。緩んでしまったら単純にネジを締めて自分で修理できる場合もあります。それがダメでしたら、修理業者に依頼せざるを得ません。前にその修理を見た時に確認したことがありますが、ネジが同じ個所では効かなくなってしまい、別の所に穴を開けて対処していてハンドルのベースの下が穴だらけということがありました。
  3. 窓枠のゴムパッキンーシンガポールではよく見かけますが、太陽光でゴムが溶けてしまうようなものです。入居時には見つけたら記録を取って置きましょう。経年劣化ということですので、基本的にはテナントさんの責任にされることはないと思いますが年のためです。

ロックのボタンが不良

ロック部品外れ

画像の説明を入力してください

ゴムが剥がれている

16 玄関・裏口・プライベートリフト

16 玄関・裏口・プライベートリフト

玄関や裏口の扉で起こる問題です。

  1. 鍵を紛失ー特に1人暮らしの方に多いのですが、鍵を紛失して入れなくなるということがあります。ご家族がおられれば、電話して帰って来てもらう等で対応できるのですが。家主が1セット事情時の為に保管していて助けてくれることもありますが、あまりそれに頼ってはいけません。予備の鍵をオフィスの引出し等に保管して置く等の方策を取りましょう。最悪の場合は、鍵屋を呼んで開けてもらう方法ですが夜中などはか高額請求となります。
  2. 電子ロックーそんなに頻繁ではありませんが、電池切れで開かなくなる問題が幾人かのテナントさんでありました。本来であれば電池切れのアラームが鳴るはずですが、鳴らなかったのか気付かなかったのか起きてしまっては証明できません。一番良いのは半年に1度等と決めて電池を全部入れ替えるのが良いかと思います。通常電子ロックの場合、9V電池を使って外から充電して開錠できるのが普通です。ただ電池漏れが起きてそのまま放っておくと、ロックそのものを取り替える必要が出てきますので注意してください。取り替える場合は$500~$1,000位かかると思います。私のブログで詳しく説明しています。
  3. プライベートリフトも最近のコンドでは平準化してきています。確かにアクセスカードだけ持っていれば、施設やユニット内に入ることが出来ますので便利です。ただ1の鍵と同じようなことがあります。たまに故障してしまい、その時には裏口の鍵を持っていないと入れないという状況です。これも詳しくブログに書いておりますので、参考にしてください。

17 害虫

17⁻1 蚊

年中夏のシンガポールでは蚊はいつでもおります。特にデング熱は、命の危険もあり注意が必要です。ただコンドでは頻繁にFumigation(フューミゲーション:燻蒸駆除)を行いますので、割と少ないという方もいます。高層階に行けば蚊は少なくなりますので、出来ればコンドを選ぶときは10階より高い階を選ぶとよいかもしれません。日本では網戸が標準として設置されていますが、シンガポールでは窓等が標準のサイズになっておらず一般的ではありません。ただ簡易でご自身でつけるタイプや業者に依頼して設置するタイプもあります。

  1. こちらのサイトでは注文作成のサプライヤのリストが出ています。
  2. こちらのQoo10ではDIYタイプの商品を販売しているようです。

17⁻2 ゴキブリ

ゴキブリもシンガポールでは避けて通れないものですね。コンドではごみシュートがユニット内にあるのが標準でしたのでそこから入ってくることがほとんどのようです。コンドでは定期的にゴキブリ駆除をしているようですので、その時に弱ったゴキブリが逃げ場を求めて出てくるようです。最近の新しいコンドではシュートを廊下に設置しているところも増えてきましたので、そういうコンドを選ぶのも一つの手です。またご自身でシュートをガムテープなどで締め切り、ごみは下へご自身で出される方も日本人では多いようです。ゴキブリやあり等はご自身のユニットで害虫駆除業者に依頼しても、長期的に防ぐことは難しいようです。自宅で駆除できても元を断っているわけではありませんので、時間が経てば戻ってくるということになります。

17⁻3 白アリ

シロアリ(英語でTermite【ターマイト】と発音)の問題は聞かれることもあるかと思いますが、そんなに頻繁に起こるわけではないのですが木製の家具や建具等を食い荒らしますので被害が大きくなります。勿論段ボールなどを大量に保管する等のようなシロアリが集まるような環境を作らないことは重要ですが、シロアリ被害が出ていることを早期に発見することも重要です。またテナントさんの方で、シロアリを誘発するようなことをしていない限りは、家主の方責任にて駆除すべきものと思いますが契約時に変な条項が無いかも注意が必要です。

シロアリについても、私のブログにて実際に起きたケースを詳しく説明しています。ただ、中に虫が動く映像もありますので、苦手な方は見ない方がよろしいかもしれません。ブログのリンクはこちらです。

直ぐに役立つ情報はこちら

家探しから入居までの手順

家探しから入居までの手順を順を追って説明。自力で家探しの人も、エージェントを使う人も参考にしてください。

自力で家探しの方へ注意

自力で家を探す方へ注意事項をリストアップしました。

契約前と入居時の確認事項

契約前に確認しなければならない事項と入居時及び入居後1か月までに確認する事項をまとめました。

仮契約書(LOI)

仮契約書(LOI)とは賃貸契約の基本条件を記載したものです。これに合意し手付金を支払えば、物件の仮押さえができます。

賃貸契約書(TA)

賃貸契約書は全ての条件を記載したもので、これが締結されて初めて契約が成立します。

不動産登記の確認

稀にではありますが、詐欺などに合わないように不動産所有所の確認は必要です。

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